真夜中の太陽 *いずみ遊*








 時計の長針がぴったり12を指した。
心地よい倦怠感に沈みながら、せつらは白い背中に隠された短針を見ようと
首を微かに伸ばした。
それに気付いたメフィストがそっとせつらの瞼に口付けを落とす。
――世界一我儘な男。

「――何かね」

 掠れ気味の声が、熱となってせつらの耳に触れる。






 二週間ぶりの逢瀬に、躯を合わせたのは自然の成り行きで、
何時も以上に貪欲に求め合ったのも、致し方の無いことだった。
何処からともなく降り注ぐ蒼い光に染まった白いケープが、
まるで大海に煌く波の様だ。



「何でもないよ」

 返すせつらの声はさらに掠れていて聞き難く思ったのか、メフィストが
するり、と喉を撫でてやった。
擽ったそうに逃げる唇を追って、口付ける。
覆い被さっている分、メフィストに利がある。
最も、それをせつらが嫌がる素振りを見せないのもまた事実なのだが。

「私に組み敷かれておいて、他の事に気を移すのかね君は」

 案の定、人間ばかりではなく実体の無い物へまで及ぶ嫉妬。
せつらは肩を竦めて、メフィストの瞳を覗き込んだ。

「時間が知りたかっただけさ。他意は無い。
それとも――」






 視線を絡めたまま、深く口付け合う。
角度を変え、より奥へと、――それは擬似性交。
互いの呼気さえ吸い込んでしまおうと、息をするのももどかしく。
気付くと、肩で荒い息を繰り返している。
――野獣の様に。






「それとも、何かね?」

 離れた唇を、惜しむようにもう一度だけ近づけて、
紅でも引いたかのように赤い唇が淫靡に問いかける。
あからさまな挑発。
答えを知っていても、この医者はいちいちせつらに言わせたがる。
希望通りせつらが言葉にするかどうかは、彼の気儘だが、
今日はどうやら、言う方に傾いたらしい。

 せつらは手を伸ばし、流れ落ちるメフィストの髪を梳きながら
陶然と言った。









「それとも、罰として、変わった趣向で交わってみる?」









緋色さんより




























時刻は3時4分。
太陽は未だ、ニューヨークを照らしている。























 日記1212リク。キリ内容は、挿絵を描いて欲しい小説 By皇緋色さん。
日本語おかしいですか?つまり、この小説のワンシーンを緋色さんに描いて貰える訳です。
「なら、もっとえっちぃの書けよ、馬鹿いずみ!」という批判は受け付けません。
ご了承ください。                      いずみ遊 2002年7月31日

というわけで、挿絵UPしました。ステキですね〜。なんていうか、小説読まなくてもいい感じですよね。
ホント、ありがとうございました、緋色さん。                  2002年8月3日再更新



太陽は沈まないへ




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