ほんの少し。 *いずみ遊*









 ほんの少し。
 ほんの少し開いたカーテンから、朝日が忍び寄る。
 時計は示す。5時42分。
 今まで確かに自分を包んでいてくれた熱は、
 もう、太陽の齎すそれと区別が付かなくなっていた。



 ほんの少し。
 ほんの少し寂しくなって、彼の残して行った白いシャツへ
 手を伸ばす。
 ぎゅっと抱き締めると、更に胸が苦しくなる。
 ――チガウ。
 本当は、抱き締めて欲しいのに。



 ほんの少し。
 ほんの少しうとうとしていると、彼の気配がした。
 寝返りを打って確かめようとすると、布団を掛け直され、
 そのタイミングを逃す。
 頬に、唇が降ってくる。



「愛しているよ」



 ほんの少し。
 ほんの少しだけ、頬が緩む。
 けれど、目を開いたりなんかしない。
 今、顔を見たら、その袖を掴んで離さないだろうから。



お前がいなきゃ、息の仕方も分からなくなる。
ほら、お前がそんなに近くにいるから、
僕の心臓は今まで酸素をもらえなかった分、フル稼働。





 ほんの少し。
 ほんの少しの我儘、いいかな?






 今日はずっと、隣にいてね。






……リクも書かず、こんなことに時間を浪費する私。
本当は某所へのお祝いで書き始めたのですが、あまりに短いしやめました……。
暇が欲しいぜ、こんちくしょう。
 いずみ遊  2003年4月8日





*ブラウザを閉じてお戻り下さい*